お知らせ・・・次の更新は来週になりそうです・・・
仕事上、急にバタバタしてしまっています。
はーーっとため息が・・・
で、次の更新は来週にづれてしまいそうなので、その旨お知らせしておきます。
では。
市場カテゴリー毎のバックテスト(「Kairi-01システムに対する効果」:その4)
- 「Kairi-01システムに対する効果」
- 対象とすべきカテゴリー
- なぜそういう結果になったのか
- Kairi-01固有の問題点
今日は以下の2つめの問題点「結果の上では、22〜25回程度の連続負けが発生している」について考えてみます。
○Kairi-01固有の問題点
-
- 10年間トータルではいい成績だが、最近、(特にここ数年の間)あまりいい成績となっていない
- 結果の上では、22〜25回程度の連続負けが発生している
--結果の上では、22〜25回程度の連続負けが発生している
個人的には、この連続負けについても相当な懸念があります。
Kairi-01はおおよそ50%超の勝率がありますが、それでも、この連続負けが発生するというのは問題です。すなわち、その時最大のドローダウンが想定されますし、もしその時に実際にKairi-01を使用していれば、おそらくシステムについて信頼性を疑ってしまっていたでしょう。つまり大ピンチです。
連続負けでの問題は、つまり、その人の心理的な部分に関わるということだと思います。
では、何もできないのでしょうか・・・・そうではないと思います。
過去にこの回数の連続負けがあるということは、将来も同等かそれ以上ありえるということです。そしてその連続負けが発生している時が、最も「破産」に近づいているといっても言い過ぎではないでしょう。
そこで、この連続負けが発生していている時のドローダウンを、自分が許容できるドローダウンの範囲に収めるための「リスク管理」の考え方に応用してみるのが正解ではないでしょうか。もし20回負けを想定するなら、そこから1回あたりのトレードで取れるリスクを逆算するべきでしょう。そして、その考え方からポジションサイズのモデルをデザインしてみてはどうかと考えています。
この考え方を取り入れた場合、最も関連することは、投資資金額となります。また、実際にこの考え方を取り入れてトレードすると、おそらく1トレードあたりのポジションサイズはとても小さくなるものと予想されます。当然利益も少なくなるでしょうが、リスク管理の側面からは、妥当と判断できるかもしれません。
逆に言えば、この考え方を取り入れてポジションサイズを計算した結果、それまでのポジションサイズよりも極端にサイズが小さくなったようであれば、それは今までリスクをとり過ぎていたと考えてよさそうです。
ポジションの大きさ、サイズについては、また別途機会があれば考えてみたいと思っています。
次回は次のテーマ「一般的なシステムに対するカテゴリー分けの効果」に移りたいと思います。
市場カテゴリー毎のバックテスト(「Kairi-01システムに対する効果」:その3)
今日は次の3つめのサブテーマ「Kairi-01固有の問題点」について考えてみます。
- 「Kairi-01システムに対する効果」
- 対象とすべきカテゴリー
- なぜそういう結果になったのか
- Kairi-01固有の問題点
○Kairi-01固有の問題点
「Kairi-01固有の問題点」と限定してはいますが、移動平均乖離率を使ったシステムに対する問題点とも合致する部分があるかと思います。
今回何度も繰り返しバックテストをしているうちに、次のような問題点が出てました。
-
- 10年間トータルではいい成績だが、最近、(特にここ数年の間)あまりいい成績となっていない
- 結果の上では、22〜25回程度の連続負けが発生している
では順番に考えていきます。
--10年間トータルではいい成績だが、最近、(特にここ数年の間)あまりいい成績となっていない
最も懸念される問題点だと考えます。
市場は、過去から現在まで、常に一律の状態・様子・特徴を持ち続けているわけではなく、「常に変化している」 のではないでしょうか。これは、私が市場に対して持つ概念のひとつです。
実際、その変化に応じてシステムは常に修正し続けることが必要だと考えています。
ただ、10年間(もしくはそれ以上)でいい成績が得られるかどうかと言う点は重要で・・・つまり10年間の検証では、システムドライバの良し悪しを判断できると考えています。そういった点から、今回のKairi-01はドライバの役目は十分担えると判断しています
しかし、この問題が出ている以上、手直しが必要でしょう。。。。(この点について詳しくは、今後の「最適化」にかかわるテーマで考えたいと思います。)
そういった理由から、現状のままKairi-01システムを、そのまま市場に投入するつもりはありません。
移動平均乖離率を使ったシステムが機能しないと言っているわけではありません。ドライバとしての役目は十分果たせるわけですから、工夫次第というところです。
私としては、もう一度Kairi-01を見直し、特にここ数年に絞って、バックテストを行う予定です。そして、足りないところや、利を増やせるところを考えて見たいと思います。
なので、もしみなさんが移動平均乖離率を使ったシステムを利用されているようであれば、ここ最近の成績には注意が必要かもしれません。
本当は、今回二つ目の
-
- 結果の上では、22〜25回程度の連続負けが発生している
についても書くつもりだったんですが、少し長くなって見にくいので、次回に繰越します。
では。
市場カテゴリー毎のバックテスト(「Kairi-01システムに対する効果」:その2)
今日は次の2つめのサブテーマ「なぜそういう結果になったのか」について考えてみます。
- 「Kairi-01システムに対する効果」
- 対象とすべきカテゴリー
- なぜそういう結果になったのか
- Kairi-01固有の問題点
○なぜそういう結果になったのか
まずは前回の「対象とすべきカテゴリー」のおさらいから・・・
[対象とすべきカテゴリー(赤色のカテゴリー)]
A1a | A2a | A3a |
A1b | A2b | A3b |
A1c | A2c | A3c |
B1a | B2a | B3a |
B1b | B2b | B3b |
B1c | B2c | B3c |
C1a | C2a | C3a |
C1b | C2b | C3b |
C1c | C2c | C3c |
D1a | D2a | D3a |
D1b | D2b | D3b |
D1c | D2c | D3c |
では、なぜこういう結果になったのでしょうか?
「考えられる理由:出来高が少ない場合は、市場参加者が移動平均を意識しやすいのではないか」
比較的いい成績なのは、「A**」「B**」のカテゴリーです。これは出来高/単元で5000以下のカテゴリーです。つまりあまり出来高が多くないカテゴリー。出来高が多くならない理由としては・・・
-
- 参加者が少ない
- 大口が少ない
のどちらか、もしくは両方となります。いずれの場合であっても、株価を動かす力(とりあえずこういう表現としておきます)が乏しいと考えられます。こういった場合、強いトレンドが生じるきっかけがあまり無い(一概ではありませんが・・)のではないでしょうか? どっちかといえば「ダラダラ」状態になりやすい傾向があると思います。ではそのような状態ですと、市場参加者は、何を基準に現在の株価が妥当なのか判断するのでしょうか・・・おそらくより単純な数値・・・例えば前日終値や今日の始値など・・・・
ここからはもちろん推測でしかありませんが、出来高の少ない銘柄の場合、現在の株価が安いのか高いのかの判断は、いわゆる四本値の数値に依存しやすく、また同時に単純で代表的な指標である移動平均にも依存しやすいのではないか・・というのが私の推測です。なので、出来高が少ない銘柄は移動平均乖離率のシステムが機能しやすい・・・と考えました。どうでしょうか?・・・
この理屈ですと、出来高が少ない場合は、「直近の終値からの乖離」なんかも考えられるかもしれませんね・・・
また他にももちろんいろいろ理由は考えられます。もちろん株価やHVに関しても、もっと理由があるのかもしれません。特にHVに関しては理由がありそうな気がしますが・・しかし、結果から判断する限り、出来高に最も依存していると考えるのが自然だ、というのが私の結論です。
いろいろな考え方があると思いますが、とりあえず今回の検証からは、そういった感想をもちました。
今回はあえて理由をひとつに絞りました。その方が、頭が整理しやすく、今後に生かしやすいと考えたからです。私の場合、あまり多くの理由があると、焦点が絞りにくくなってしまうので、この方が自分のためになります。
次回は次のサブテーマ「Kairi-01固有の問題点」を考えたいと思います。
市場カテゴリー毎のバックテスト(「Kairi-01システムに対する効果」:その1)
今日からしばらく、市場カテゴリーのバックテストから考えられる、成果・課題・問題などをテーマとして、順に考察していきます。
まずは「Kairi-01システムに対する効果」というテーマから始めます。このテーマは主として、次の3つのサブテーマに分けて考えてみることにします。
- 「Kairi-01システムに対する効果」
- 対象とすべきカテゴリー
- なぜそういう結果になったのか
- Kairi-01固有の問題点
では今日は、「対象とすべきカテゴリー」について考えてみます。
○(Kairi-01システムが)対象とすべきカテゴリー
まずカテゴリーわけを復習してみます。
[各カテゴリー]
出来高の分類 | 株価の分類 | HVの分類 | |||||
出来高/売買単位 | カテゴリー | 株価(円) | カテゴリー | HV(%) | カテゴリー | ||
500以下 | A | 1000以下 | 1 | 0--30 | a | ||
501--5000以下 | B | 1001--10,000以下 | 2 | 31--60 | b | ||
5,001--10,000以下 | C | 10001以上 | 3 | 61以上 | c | ||
10,001以上 | D |
[組み合わせ全36通り]
A1a | A2a | A3a |
A1b | A2b | A3b |
A1c | A2c | A3c |
B1b | B2b | B3b |
B1b | B2b | B3b |
B1c | B2c | B3c |
C1a | C2a | C3a |
C1b | C2b | C3b |
C1c | C2c | C3c |
D1a | D2a | D3a |
D1b | D2b | D3b |
D1c | D2c | D3c |
上記の[組み合わせ全36通り]から、成績がよかったものをあげてみると、次のようになります。(色がついているカテゴリーが成績がよかったカテゴリー)
A1a | A2a | A3a |
A1b | A2b | A3b |
A1c | A2c | A3c |
B1a | B2a | B3a |
B1b | B2b | B3b |
B1c | B2c | B3c |
C1a | C2a | C3a |
C1b | C2b | C3b |
C1c | C2c | C3c |
D1a | D2a | D3a |
D1b | D2b | D3b |
D1c | D2c | D3c |
こうして見ると、偏っていますね・・・・すなわち、この偏りこそが「傾向」と解釈してよさそうなのですが、どうでしょうか?・・・・
「A**」と「B**」のカテゴリーは、全体的に合格と考えてよさそうです。つまり、Kairi-01では「A**」と「B**」のカテゴリーでサインが出た場合は、株価、ボラティリティーに関して、特に気にする必要はないように思えます。逆に言えば、Kairi-01は出来高となんらかの関連があるとも言えます。
ただ「**a」は、ほとんどが取引回数ゼロ。なので、成績上は出来高に、サインの発生はボラティリティーと関連がありそうです。
また、「C**」のカテゴリーは平均的に成績が悪く、「D**」のカテゴリーは成績にムラが出ています。このことから、「C**」と「D**」のカテゴリーは、「A**」と「B**」のカテゴリーほど、積極的にトレードするカテゴリーではないようにも感じます。
そういったことから、結論的に、「A**」と「B**」のカテゴリー、もしくはその二つに「D**」のカテゴリーで上記に色がついている組み合わせを、Kairi-01システムが対象とするカテゴリーと考えてよさそうです。
それなりに整理ができてきました。
次回は次のサブテーマ「なぜそういう結果になったのか」について考えて見たいと思います。
市場カテゴリー毎のバックテストを終えて・・・・
さて、長々と市場カテゴリー毎のバックテストを続けてきましたが、ようやく終わりました。
続けていくうちに、単に結果の良し悪しだけでなく、いろいろ考えさせられました。どちらかと言えば、この考えさせられたことの方が、自分にとって役に立つ情報であったように思います。
というわけで、Kairi-01に対する結果を総括するとともに、この「考えさせられた」部分を何回かにわけてまとめてみるつもりです。
具体的には、今後次の各テーマを、順を追って考察しようかと考えています。
- 「Kairi-01システムに対する効果」
- 対象とすべきカテゴリー
- なぜそういう結果になったのか
- Kairi-01固有の問題点
- 一般的なシステムに対するカテゴリー分けの効果
- スクリーニング
- リスク管理(ポジションサイズ)
- エントリー優先順位
- システム最適化
- システムの有効性の判断・確認
- カテゴリー分けの問題点・課題
- 過度の最適化とはならないのか
- 売買回数が少ない場合の対処方
- カテゴリーの項目・メッシュ
- 総括 カテゴリー分けには意義・効果があるのか
なかなか難しいテーマばかりで、本当に考察すれば、本一冊程度できてしまうような気がしますが・・・・
自分の考えをまとめることで、自分自身の頭の中が整理できるので、少々難しいですが今後の役に立つと思ってがんばってみます。
市場カテゴリー毎のバックテスト(その34:カテゴリー組み合わせ「D3c」)
カテゴリー分けでの、最後の検証です。
今日は「D3c」の組み合わせを検証します。
比較の目的、比較システム、およびカテゴリー等の詳細は、「カテゴリー分けおよび組み合わせ」を参照して下さい。
**今日のカテゴリー**
カテゴリー組み合わせ:「D3c」 出来高/売買単位=10001以上 株価=10001円以上 HV=61%以上
[結果]
システム | Kairi-01 | D3a | D3b | D3c |
検証期間 | 10年間 | 同左 | 同左 | 同左 |
勝率(%) | 50.62 | 0 | 16.67 | 47.62 |
総利益額 | 18,514,114 | 0 | 6,689 | 2,110,987 |
総損失額 | -7,091,175 | 0 | -57,378 | -1,219,668 |
総損益額 | 11,422,940 | 0 | -50,689 | 891,319 |
平均利益額 | 64,962 | 0 | 6,689 | 70,366 |
平均損失額 | -25,508 | 0.00 | -11,476 | -36,960 |
平均利益率(%) | 14.79 | 0.00 | 1.36 | 15.42 |
平均損失率(%) | -5.83 | - | -2.39 | -7.90 |
最大損失率(%) | -22.25 | 0 | -4.11 | -18.83 |
総取引回数 | 563 | 0.00 | 6 | 63 |
1年あたりの取引回数 | 56.30 | 0.00 | 0.60 | 6.30 |
利益/損失(R=平均利益/平均損失) | 2.55 | 0.00 | 0.58 | 1.90 |
理論上必要な勝率(%) | 28.19 | 0.00 | 63.18 | 34.44 |
実勝率との差(%) | 22.43 | 0.00 | -46.51 | 13.18 |
期待値(新版・金額ベース) | 0.80 | 0.00 | -0.74 | 0.38 |
年間期待値数(=金額期待値*年間取引数) | 44.78 | - | -0.44 | 2.41 |
PF(プロフィットファクター) | 2.61 | - | 0.12 | 1.73 |
勝投資平均保持日数 | 3.89 | - | 2.00 | 3.30 |
負投資平均保持日数 | 2.15 | - | 2.20 | 2.30 |
平均保持日数 | 3.03 | - | 2.17 | 2.78 |
最大保有銘柄数(理論値) | 0.68 | 0.00 | 0.01 | 0.07 |
[評価]
「D3c」もあまり良い結果とは言えません。これまで、「D3c」以上の結果が出ているカテゴリーが幾つもあることを考えると、わざわざ「D3c」を対象とするには無理があるように思います。
少なくとも、Kairi-01と同等以上である方が、個人的に安心・信頼できるような気がするので、「D3c」は対象外と考えます。
[課題及び今後の方針]
○これまでのカテゴリー分けについての結果をまとめてみる
ようやく区切りがつきました。私としては、結構いい勉強になったのですが、ごらんになられた方はどうでしたでしょうか・・・
次回からは、上記にあるように、今回の検証をふまえ、カテゴリー分けの結果から考えられる点をまとめていきたいと思います。
※結果は諸条件(対象市場、検証基準日、撤退条件等)により大きく異なります。検証結果はあくまでも目安としてお考え下さい。
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